西松凌波−墨彩画の世界 Nishimatsu Ryoha ―The world of Bokusai-ga Painting.―

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文人画の伝統を紡ぐ墨彩画家

墨彩画アーティスト・西松凌波

寒中に咲く B-2 寒中に咲く
2004年 226×86cm


     アーティストの言葉

墨彩画はやり直しのきかない一発勝負で、気を込めて描きます。一瞬の直観は、蓄えてきた知性に裏付けされています。
・・・画面に向かう時の私は、これまで積み重ねて西洋的教養と、東洋的感性と、勘による感情の陶冶とを、よくしみ込む紙の上で融合させようとしています。
「墨彩画と私」(『暮らしをいろどる墨彩画』)p.59から

鎌倉市に生まれ、鎌倉で暮らし、鎌倉の自然を墨彩画で描く墨彩画アーティスト西松凌波。
墨彩をもとにし、イラストレーター、デザイナー、カリグラファー、インテリアデザイナー、またコーディネーターとして、総合的な創作活動を行う芸術家。

Ryoha Nishimatsu’s Profile as Indian Ink Painter
(Bokusai-gaka、墨彩画家)

A Smail History of Bunjin-ga Painting [Literati Painting] and its Influence on Today’s Coloured India Ink Painting (Bokusai-ga 墨彩画)

 

《西松凌波展 −文雅の世界−》を観て

鎌倉の文人画家、西松凌波さんの古稀を記念する展覧会が「文雅の世界」と銘打って、拠って立つ鎌倉の地元で開かれました。一翠堂の限られている画廊の空間は、詩・書・画三絶を希求する作家の創出に彩られて一体になって響きあい、みやびやかな風流の広がりが作り出されました。しかも風雅の道として受けとめることができるような善美がつくされたような佇まいに大いに充足できました。

作家はそれら作品を制作しましたが、その場で自らも、観賞者とともに享受していました。場の広がりや響き合いは、作家の心に接してより一層の共感がえられるようでした。もちろん文雅を作る意識はクリエイティヴです。しかし、それが必要以上に際立つことがなく、つつましく、おだやかで、なごみがあり、これが本当のその道なのでしょう。それこそ、文人画の極致はそのような境地を生みだしてこそ自己と他者の交わりとなります。古稀に到達した凌波様式と見られます。

齋藤稔(アルス・ウナ芸術学会会長) 平成24年5月吉日

 

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